各回の講義内容(予定)

本講義はJAPIA(一般社団法人日本自動車部品工業会)による寄附講座です.

モビリティの将来について,自動車業界の第一線で活躍される講師から,実際の研究・開発について聞ける初めての試みです.
「自動車の大変革(CASE)」をむかえ,電気通信大学の学生に次世代のモビリティがどのように変化していくかを理解してもらうことを目的として設置されました.
自動車の技術となる機械工学分野の学生だけにとどまらず,情報学・情報通信工学分野の学生にもモビリティに対する関心を高めてもらうために,学域1年次から4年次までの全学年の学生が受講可能な総合文化科目の「特別講義」として設置されています。多くの学生の受講を期待しています.

第1回 2025年4月11日(金)
自動車産業を取り巻く環境変化と将来モビリティ社会
講師
一般社団法人日本自動車部品工業会
概要
世界のモビリティ社会では、高速通信やソフトウェアによりCASE技術やMaaSビジネスが進展し、クルマの価値が変容している。それら将来のモビリティ社会の技術動向や課題について概要を解説する。
キーワード
CN、LCA、燃料電池、通信技術、ICT
第2回 2025年4月18日(金)
自動車変革における、Connected技術、Sensing技術の概要と今後の展望
講師
アルプスアルパイン株式会社
概要
講義の前半は、先進運転支援(ADAS)による事故低減や自動運転(AD)に向けて自動車業界が取り組んでいる「直接通信や衛星測位と自律航法の基本」と「抱えている課題と今後のトレンド」について紹介する。 
講義の後半は、自動車内外での安全性及び利便性向上に寄与する「電波センシング技術の基本」と「今後の技術トレンド」について紹介する。
キーワード
通信技術、無線通信、V2X、GNSS、デッドレコニング、センシング技術、電波センシング、ミリ波、ミリ波レーダ
第3回 2025年4月25日(金)
電波でツナガル!自動車用キーセキュリティシステムの発展と最新技術
講師
株式会社東海理化
概要 
キーはなぜ必要なのか?どんな盗難手法があるのか?その対策は?自動車盗難との戦いの歴史と、最新動向を説明する。
キーワード 
セキュリティ技術、通信技術、無線通信、暗号技術、ICT、信号処理、デジタル
第4回 2025年5月2日(金)
中間レポート作成 または カーシェアリング
講師
未定
第5回 2025年5月9日(金)
社会生活の安全・安心を実現するためのセキュリティ技術と自動車への適用
講師
パナソニック オートモティブシステムズ株式会社
概要 
自動運転技術やコネクテッド技術(インターネット接続機能や車両間通信)が進化する中で、これに伴い車両の安全性に対するリスクも増加しています。また、このような背景からサイバーセキュリティ技術の重要性が高まっています。例えば、ハッカーが自動車の電子制御ユニット(ECU)や通信システムを狙う攻撃を行うことで、車両の制御が奪われたり、個人情報が漏洩したりする危険があります。このような事態は、ユーザーの安全や安心を脅かすリスクがあります。
自動車にセキュリティ技術を適用し、ユーザーの安全を確保するためには、まずセキュリティ戦略を立てる必要があります。そして、その戦略に基づいてハードウェアやソフトウェアのセキュリティを強化する方法を検討し、最終的にはその結果を実装し、検証することが求められます。
本講義では、まず自動運転技術やコネクテッド技術について紹介します。次に、サイバーセキュリティ技術の概要を説明します。その後、ユーザーの安全を確保するための第一歩として、セキュリティ戦略の立案やセキュリティ強化の方法について具体的な例を挙げて説明します。また、関連する法規や国際標準についても紹介します。
キーワード 
安全安心、自動車セキュリティ、国際法規、暗号技術、認証技術、サイバー攻撃
第6回 2025年5月16日(金)
自動運転システム~ 自動運転システムのアーキテクチャ、センシング、運転計画、車両制御、シミュレーション検証 ~

講師
日立Astemo株式会社
概要 
CASEの柱である自動運転について、業界動向や社会ニーズを導入に、システムアーキテクチャや各構成技術、自動運転関連する開発環境の技術動向を、研究・実証状況を交えて概説する。
キーワード 
画像認識、人工知能、機械学習、組込みシステム、制御応用、シミュレーション
第7回 2025年5月23日(金)
モビリティの未来を照らす最新照明技術
講師 株式会社小糸製作所
概要
夜間の安全運転をサポートする最新の配光可変技術と先進運転支援システムや自動運転の深化を見据えた車載照明の新たな役割と開発動向について説明する。また、光源の進化に寄与する半導体発光素子の原理も概説する。これらの内容と皆様が学ばれている専門科目との関係を実感していただきたい。
キーワード
車載照明、半導体、LED、配光制御、撮像素子、センサ、光学、電子制御
第8回 2025年5月30日(金)
AD/ADASの舵取り役 ステアリングシステムの最新技術
講師株式会社ジェイテクト
概要
運転支援技術の普及に伴い、ステアリングシステムの重要性はますます高まっている。
この講義では、制御システムを中心に安全で安心な運転に貢献する最新のステアリング技術について概説する。
キーワード 
制御、パワーアシスト、メカトロニクス、機械学習、ヒューマンインタフェース・インタラクション
第9回 2025年6月13日(金)
電力・信号伝達技術(電装品に電力と信号を伝送するもの=ワイヤーハーネスシステムについて)

講師
矢崎総業株式会社
概要 
自動車業界において、電動化、コネクテッド、SDV といった進化・変革が起きている中、自動車用組電線(ワイヤーハーネス)も変わりつつある。これまでのワイヤーハーネスと将来のワイヤーハーネスにおける機能・役割について解説するとともに、将来の車社会実現に向けた「つなぐ」技術の動向や課題について概要を解説する。
キーワード 
自動車部品、通信技術、センサ、ICT、電気
第10回 2025年6月20日(金)
ワイヤレス給電技術によるシームレス社会の実現
講師
豊田合成株式会社
概要 
2022年の法改正によりマイクロ波による電力伝送が限定利用可となった。この技術の本格的普及には、法規・技術・ビジネスに各課題があり、それらの詳細と豊田合成の取り組みについて紹介する。
キーワード
フェーズドアレイアンテナ/ビームフォーミング(位相制御)、Sパラメータ、レクテナ技術
第11回 2025年6月27日(金)
モーター、インバーター技術(小型・高効率コンポーネントとMBD技術)
講師
日立Astemo株式会社
概要
ハイブリッド自動車や電気自動車では、クルマを駆動するモーターとそのトルクを制御するインバーターの小型化・高
効率化とMBDを活用した設計技術が重要である。モーターとインバーターのコンポーネントに関する技術動向、設計
開発段階における制御技術の取り組みについて概説する。
キーワード
モーター、インバーター、制御技術、MBD(Model Base Development)技術、小型化、高効率化
第12回 2025年7月4日(金)
自動車の進化における車載モーター制御への要求変化と開発対応
講師
株式会社ミツバ
概要
自動車の機能進化に対し、車載電装品への要求事項も変化および増大しています。
弊社製品を事例にモーター、ECUの省電力、低騒音、軽量化、EMC、機能安全、セキュリティなどの必要性と対応状況を概説する。
キーワード 
モーター、通信技術、電子制御、セキュリティ技術、回路設計、安全、フェールセーフ
第13回 2025年7月11日(金)
開発から生産までのデジタル設計
講師
株式会社アイシン
概要 
製品開発・生産準備に対するCAD、MBD・CAEシミュレーションなどの活用事例を通じてデジタル技術の全体像を説明する。
キーワード 
デジタルエンジニアリング、モデルベース、CAE、3D設計、シミュレーション
第14回 2025年7月18日(金)
自動車マルチパスウェイの走行を陰で支えるシール製品と応用製品、技術、ものづくり
講師
NOK株式会社
概要 
モビリティ社会は、自動車の動力の転換、通信やソフトウェアによるCASE技術やMaaSビジネスの進展により、変革期を迎えている。多様な変化を柔軟且つ力強く下支えするNOKグループの製品群、技術、ものづくりを紹介する。
キーワード 
CN、LCA、燃料電池、オイルシール、FPC、CAE、可視化、画像処理、IoT、ロボット、AI、無人化、スマートファクトリー
第15回 2025年7月25日(金)
カーシェアリングシステム または 最終レポート

講師
未定